TOT

アンダー・ザ・シルバーレイクのTOTのレビュー・感想・評価

3.1
‪映画と音楽と土地への愛と軽蔑。
磨かれた表面に、親切に用意された膨大な引用のフック。
掴んで消費するも離すも自分次第で、デヴィッド・ロバート・ミッチェルのハリウッド試験めいたノワールはどこまでも乾く。
引用にあぐらをかいて、女は見られて男は当たり前のように見る側に留まって、ブラッシュアップされない古臭いセクシズムにうんざり。
まあでも思い起こせばイットフォローズん時からその気配あったのかもしんないけど。
一作の中の多大な引用元と引用方法に言及するのも、過去の諸映画の引用を喜んで消費してきたことも突きつけられて脱力感を覚えるのすら阿呆な気がする野暮天。
熱くなるよりは冷めていく。
笑えるとこは笑ったものの、それすらも好きも嫌いも言うも虚しい。
こんな枯れたもん歳とってからなんぼでも撮れるんだから、今撮るもんではなかったんでは。
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