素晴らしかった。
傷を抱えた人たちが、語りすぎず、曝け出しすぎて壊れる事なく、緩やかに繋がる。
水やりと自転車とジャケット。
反復と少しの変化が作る映画のリズムが美しく希望に満ちて。
見終えて目に映る日常が映画の延長みたいに優しく、誰かに繋がることができる世界に見えた。
台詞で語りすぎない代わりに、ロングショットでとらえた人や街の様子が差し込まれたり、映像と編集が雄弁。
暗い社内でパッと奥の明かりが付いたり、倉庫にチラリと明るい光が差し込むような照明と色調の変化にも心が波立つ。
星の話をするけれど星をなかなか映さないなと思っていたら、地上で働く人々や、夜道を歩く2人を照らす街灯が星のように見えてくる。
自転車シーン良かったな。
ポテトチップにハッとした。
ラストカット美しかったな。
皆んな優しくて美しくてずっとちょっと泣いてた。
若いうちにこんなにいい作品でいい演技をスクリーンに残すことができた松村北斗さんと上白石萌音さんがとても幸せだと思う。祝福を。