deadcalm

アンダー・ザ・シルバーレイクのdeadcalmのレビュー・感想・評価

3.5
暗いララランドとか青春版マルホランドドライブなどと評される作品。
長くてテンションがダルめなので観ててまあまあ辛かったというか、わりとぼんやりと観てしまったけど、独特のセンスを感じる。映画マニアがオマージュやリファレンスを埋め込みまくっていそうな雰囲気とか、細かい仕掛けがたくさん仕込まれていそうな雰囲気だけを感じているが、読み解こうという元気はちょっと出てこないかな。。

表向きは何が何だか、謎が解けてるんだか解けてないんだかわからない悪夢的シュールリアルなリンチ的底なし沼ミステリ。一応解けてる感は出してるのでリンチとは違うか。テリーギリアムっぽさも感じなくもない。
映像美術は今っぽいのに音楽だけやたらレトロでバーナード・ハーマン風なのが独特で面白い。

まあよくわからない話なんだけど、何者かになりたかった男が、何者にもなれてない現実を陰謀論に転嫁して東LAの都会砂漠を彷徨う話に見えた。自分の見失い具合に安部公房の「燃え尽きた地図」を連想したりもした。ソングライターのシーンなんかはかなり良かった。

謎解きに某実在ゲーム誌と某有名レトロゲームの攻略記事が絡んできたのにちょっとニヤッとした。
deadcalm

deadcalm