まりん

人生フルーツのまりんのネタバレレビュー・内容・結末

人生フルーツ(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

名古屋出身の友人に勧められ、佐渡のシネマカフェで上映されたことも有ってみたかった作品。

ある、老夫婦のドキュメンタリー。
どこにでも居そうで、特別な二人。
庭に花や野菜植えて、果物が実って・・ってまるで自分の実家・・・むしろ母の実家祖父母の家を思い出す。
東京に長く暮らしているから、凄く懐かしい・・

凄く仲の良い老夫婦。最期の時に、佐渡の実家で一人で暮らしている母を思う。
父は72歳で死んだ。母は凄く怒っていた。あんな素敵な別れじゃ無かった。
生きていたら、もっと老いていたら、二人こんな風に暮らしたのだろうか。
そう思ったら泣けてきた。
母方の祖父は90歳まで生きて亡くなった。その数年後、祖母は眠るように逝った。家の周りに果実のなる木々や畑に囲まれていて。
遊びに行けば梅シロップやキウィジャムや手作りの物があれこれ出て来る。あれ持って帰れこれ持って帰れって持たせてくれる。
そんな普通の老夫婦なんだけど。

修一さんが素敵なのは、自分はポリシーが有って専門家なのに、素人の英子さんに、どう思う?ってお伺いを立てる所。
そして何かをする時に家族を巻き込むと言う所。

わたしの父も竹馬とか、ソリとか、作ってくれた。山に連れて行ってくれて、山菜や木の実や高山植物やキノコ、教えてくれた。
先生だったから、教え子たちと何かする時も連れて行かれた。文化祭の劇の稽古、土器発掘、地層観察。
色々な体験させて貰った。もっと色々教わりたかった。

母はあまり参加しなかったけど。むしろ呆れていたけど。
あの二人が、寿命まで生きてもこうなれたかは疑問だけど。
結婚に向かないのは遺伝かも知れない。

父みたいに・・修一さんみたいに・・・わくわくさせてくれる人とだったら、結婚生活持続させられたのかな。
そんな人がいたら、佐渡に帰って新しい生活するのも良いかな。
そんな素敵な夫婦で、素敵な考えを持っていて、素敵な生き方で、ちょっと羨ましく感じました。
まりん

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