このレビューはネタバレを含みます
抑圧した自身の野生を解放する
風の音を獣の唸り声に重ねるのがとても好きでした
アニアは異国の人や会話もままならない祖父やそして獣や、気楽な交流でないものにばかり傾倒しているように思いました
祖父の病状が進行するにしたがって、アニアは箱庭のなかただ寿命を消費するためだけに生かされることへ反発しはじめます
病院でのできごとと狼とのできごとの対比がよかったです
ラストの彼女は声を上げて笑っていましたがかつて狼をつかまえて糞尿の始末もろくにせず部屋に閉じ込めた自分をどう思っていたのでしょうか
気にしてないのかな?
狼に名前をつけないのが「飼っている」のではないんだという感じがしました
ジェイムス・ブレイクの曲好きなのでうれしかったです