しどけ梨太郎

退屈な日々にさようならをのしどけ梨太郎のレビュー・感想・評価

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)
5.0
カネコアヤノが出ていて、カネコアヤノの曲が流れるので満点。あと紗穂役のりりかがとても良かったので調べてみたらユーチューバーになっていた。

同監督の『サッドティー』と同じく、話が進むにつれて人間関係が繋がっていくのが心地いい。それに加えて今作は、断片的なシーンが後々で繋がる快楽もあって、脳に良い。

やっぱり、「愛ってなんだ」がテーマだと思う。だから、群像劇スタイルが合う。さまざまな関係性。それが今作では「食事」を通して描かれている。とくにそれが顕著なのが、山下と青葉の食事と太郎と千代の食事との対比。
あとは、事実派と心派の対比。今泉監督の好きなところは、それを提示するだけで、どっちが良いかを物語外に置いて鑑賞者に強制しないところ。

好きなシーンは、水風船でキャッチボールするやつ。「強く掴むと壊れてしまうもの」としての水風船。