チョコミント

太陽の下で 真実の北朝鮮のチョコミントのネタバレレビュー・内容・結末

太陽の下で 真実の北朝鮮(2015年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

いまだ多くのことがヴェールに包まれている北朝鮮の真実の一端を垣間見ることができる衝撃のドキュメンタリー。
ロシアのスタッフが危険を冒して、政府によって作られた偽りの北朝鮮の平均的家族の日常を暴き出す。北朝鮮政府からの要請でロシア政府から上映禁止を命じられたにも関わらず、世界20都市以上で上映され、大反響を呼んだ問題作。


監督を務めたのはモスクワ・ドキュメンタリー映画祭の会長も務めるヴィタリー・マンスキー氏(53)。マンスキー氏はハフィントンポストのインタビューに「北朝鮮の人々の不自由さを再認識し、その境遇に一層、共感、同情をしました」と話した。

北朝鮮から許可が下りてロシアのスタッフが平壌で暮らす少女の一家に密着するドキュメンタリーの撮影を始める。
だが、撮影を続ける中、一家が北朝鮮のシナリオに沿って演技をしていることが明白に。そこでスタッフは目的を録画スイッチを入れたままカメラを放置して回し続けることによって北朝鮮の真実を暴くことに切り替える。

北朝鮮が、どうやって外に出す映像を脚色しているのかが暴露されている貴重なフィルム。
薄々わかっていたこととはいえ、台詞、表情etc.....一般市民はいつ俳優として動員され撮影されても良いように調教されている。

監督はインタビューで「北朝鮮の一般の人々はこの映画を見られませんが、政府上層部は見ています。彼女は様々な賞をもらって、学校では彼女のポートレートが飾られるようになりました。それを質問者に伝えると、みんなホッとしてくれます。もちろん、それが彼女にとって本当の幸せかどうかは、答えが出せないでいます。」
「北朝鮮はそんなふうに映画を利用しておいて、北朝鮮外務省はロシア外務省に対して文書を送りました。この作品の公開禁止と映画の廃棄、監督の処罰を求めるものでした。私については「米日韓という帝国主義の手先で、ロシアと北朝鮮の友好関係を損なう人物だ」と書いてあったそうです。」と語っており、北朝鮮の市民の不自由さ、人権のなさ、傀儡にさせられているかなど、見えない部分が垣間見える。
同時に何処から何処までが本当なのか解らなくなる。北朝鮮は恐ろしいと痛切に感じる。
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