エアール

ヘッド・ショットのエアールのレビュー・感想・評価

ヘッド・ショット(2016年製作の映画)
3.8
THE RAIDのイコ・ウワイス主演ってことで。
インドネシアを舞台に
熾烈を極めた、怒涛のアクションとドラマが観るものをその世界観に引き込む…。
いや〜さすがでしたね。

言うてもね、
レイドのヤヤン・ルヒアンとの立ち回りほど興奮はしませんでしたけど 笑


厳重体制の独房から脱獄する1人の男
ーー“リー“と呼ばれれその男は
謎に満ちており
インドネシア最大といわれる犯罪組織のボス。

時を同じく、
海岸に打ち上げられた1人の男
ーー意識はなく、
頭部には銃傷があり、頭部以外にも身体に酷い怪我を負っている。

その男は
地元の人間に救われ、そのまま病院へ
ーー身元が分かるようなものは一切所持しておらず。
女医のアイリンはそんな彼を気にかけ治療、看護を続けるも、依然昏睡状態が続く…。

それから2ヶ月が経ったある日
突然、男は意識を取り戻す
ーー昏睡に陥る以前の記憶はおろか、
自分の名前すら思い出せない。

そんな男に呼び名を付けるアイリン
ーー男の呼び名は、イシュマエル。
2人で過ごす時間が多くなり、
次第に縮まる距離間
そうしてお互い惹かれ合うように…。


一方 脱獄後、
武器を売り捌き稼ぐために
取引相手と密会するリー、ならび彼が率いる組織連中。
その際取引相手の1人から
とある男が海に打ち上げられ、その後病院に搬送された事実を知らされる
ーーひどく狼狽するリー。
その男は死んでいなければならない男だからである。
事実調査のため病院に人を送り込むリーなのでした。

ジャカルタの病院で働くため
今いるところを出る決意するアイリン
ーーバスに乗る彼女を見送るイシュマエル、必ず会いに行くからと。
がその直後
そのバスが謎の武装集団に襲われてしまう。
乗客のほとんどが殺され、
アイリン、同バスに乗り合わせた少女が
その集団に誘拐されてしまう
ーーすべてはイシュマエルを誘き出すために計画されたことであった…。

その後、地元の警察署にて
リーの存在と自分が彼と深く関わりがあることを知らされるイシュマエル
ーー頭部の銃傷と何か関係があるに違いない。
また繰り返されるフラッシュバック、
徐々に戻り始める記憶。
断片的な記憶が次第に繋がり始め、過去をうつしだす。


自分は悪い人間なのだろうか?
自分の息の根を止めるべく
次々と送り込まれる刺客たちと繰り広げられる凄まじい死闘の数々、
頭の銃傷と過去の記憶、
裏切り、
家なき子、
“父“と“兄弟“、
そして決意、…。


アイリンがリー率いる犯罪組織に誘拐されたことを知り、
イシュマエルはアイリンを救出すべく組織に立ち向かうこととなる
ーー忠誠を意味する“アブディ“と名付けられ
そんな彼を慕い、“兄弟“同然のようにともに育った連中らに…。


アイリン演じたチェルシー・イスランもナチュラルで良かったけれども、
組織でリーに従うリカを演じたジュリー・イステルも印象深いです
ーーレイドのGOKUDOでは寡黙なハンマーガールを演じていて、ウワイスとはその時以来の共演となりました。
今回はより絡みのある役どころでしたし
いろんな意味でなかなか良かったかな〜と。


やはりウワイスのアクションは堪らん 笑
これに尽きる。

イシュマエルとして生きるか、
アブディとして生きるか、
彼は大きな犠牲を払い、そして選択する…。
エアール

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