2017年のケネス・ブラナー監督＆主演作。74年のルメット版と比較してみよ。
これほどトリックが有名なミステリーも無いと思うが、一応ネタバレせずに感想を。Rotten Tomatoesとかでは評価が真っ二つという感じ。俺も含むがルメット版に思い入れがある人ほど改変部分に抵抗があるのかも。大雪ではなく雪崩で脱線した列車から乗客が降りるところやアクションシーンや。
ケネス・ブラナー演じるポワロも好き嫌い分かれるやろな。汗かくわ血流すわ、シリアスなシーンでは癇癪を通り越してマジ顔で怒鳴るわ。このポワロ像が受け入れられないとたぶん低評価になると思われる。
ただ、俺はけっこう面白く観れた。ジョニー・デップ、デイジー・リドリーはじめ華のある俳優たち、テンポよく進むストーリー、アクションシーンも当世風の映画としてのアプデと考えれば悪くない。異国や雄大な自然の中を走る機関車のシーンはCG丸出しとはいえルメット版にはなかったし。
主要登場人物にもけっこう手が入れられていて、有色人種がはいって人種差別発言で一悶着みたいな、このあたりも2000年代の映画と言えるのかも。
それはいいんだけど、この医者キャラ改変っていうのがトリックの完成度を落とすことになってるのは気になった。ラストは『ナイルに死す』への繋がりが示唆されており、予告どおり今年公開されるそうな。
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