マイナー映画好きのジェーン

オリエント急行殺人事件のマイナー映画好きのジェーンのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
4.5
公開当時はまだ映画に疎く、チェックしていなかった作品。今チェックすると大好きな俳優さんが3人(ウィレム・デフォー、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー)も出ているのを知り、いそいそとディスクを買いました📀

クリスティのミステリを全て揃えたほど、クリスティファンの私ですが、この映画は原作をかなり忠実に再現していて好感が持てました❣️多少の変更は「映画ではこの方が映える」と納得できる、好ましい範囲ですし、とても楽しめます。
クリスティの世界を損なわずに、見事に映像化した点で、監督としてのケネス・ブラナーには賛辞を捧げたいと思います。
残念ながらポアロ役としては似合っていませんが、これはイメージの問題で、ブラナーの演技が悪いのではありません。親しみやすい滑稽みのあるベルギー人探偵ポアロにしては、ブラナーは目が鋭すぎ、雰囲気も厳しすぎる気がします。

ジョニー・デップは悪人の役です。持ち前の演技力で見事に厚かましい雰囲気を出していますが、何となくジョニーがポアロ役の方がよかった気もします。ジョニーはきらめく明るい目をしていますし、メイクで滑稽な雰囲気を出せば、いかにもポアロそのものになりそうなのに…。
しかも早々に退場するので、ちょっと残念です💧

ウィレム・デフォーも特に出番が多くはないけど、出てくるとやはりさすがの存在感✨初めのうちは理由あってごちゃごちゃと理屈っぽいのですが、そこから氷解する演技が見事! 過去が明らかになった時の涙ぐんだ表情も素晴らしかったです💞

ミシェル・ファイファーはコケティッシュなアメリカ婦人の役で、歳を重ねてもなお魅力的な雰囲気を出していました。この女優さんは『アイ・アム・サム』で見て好きになったのですが、『アントマン&ワスプ』や本作でも感じのよい婦人を演じていて、好感が持てますね✨

わざわざセットで再現したというオリエント急行列車もリアルで、実に見応えがありました。