去年見た映画で1番良かった「クーリンチェ少年殺人事件」のエドワード・ヤン監督。
まだ二本見ただけだけど、エドワード・ヤンは前世で映画監督を2、3度経験したんじゃないか、と思うくらい映画を作るのが上手い。映画の持つ本来の機能を最大限活用しているというか。
「クーリンチェ~」と同様、時代の移り変わりに伴い犠牲になった者の話なんだけど、この人はミクロな描写を通してマクロなメッセージを表現するのが本当に上手い。
一見推進力の欠ける映画なんだけど、Fujifilmチックなノスタルジー溢れる絵作りと、ハッとさせられるメタ表現のおかげで全く飽きない。
「新しいもの」の象徴として扱われていた日本が、今は台湾はもちろんその他のあらゆる国に取り残された「過去」を体現する国になってるのが面白い。