この時期の、というかエドワードヤンのほとんど全部の映画は20年遅れてやってきたヌーヴェルヴァーグ、アメリカンニューシネマの流れに思える。そうやって見ると、このアンニュイな感じもすんなり受け入れられる。それと、会話が全然成立しないのが印象的だった。AがBに話しかけるとBが沈黙したまま次の場面に映る。これは良かった。「沈黙」が台詞になってしっかり成立している。笠智衆のヤァーみたいな感じかな、知らんけど。キスやセックスの描写を全く入れずに男女の愛を描くところも良い。とはいえ好きか嫌いでいうとこの映画は嫌いです。おもんない。ユーモアがなかった。暗い感じの映画でもユーモアは欲しい。マイケルジャクソンが流れる店で取っ組み合いになるとか、音楽を活かした楽しい演出はあったけど物足りないです。歳を取って改めて観たら考え方変わるんかな。またいつか観よう。