全身輸血で取り替えても変わる事はない自分に受け継がれる血液
家を否定して生まれた大地を嫌う者は本当に人を愛することができないのかななんて感じた
エレ・マリャの泊まるホテルの窓枠に
彼女の心が描かれている
個人を受け入れない目線は恐ろしい
500年位前からサーミ人の土地にスウェーデンとノルウェーが資源目的に派遣隊員を遠征させて先住民であるサーミたちをその土地から追い出していく
キリスト教も入って来て伝統的な宗教はほぼ完全に破壊された
サーミ人は野蛮だとか自然を大切にしている民族だと思ったわと作品で話してるけれどトナカイを乱獲するなどの行為を行なったのはサーミ以外の人種
何とか家族は遊牧で生きているけれど本来あった生活は奪われている
エレ・マリャは見世物として扱われることに屈辱を味わう
寄宿学校ではスウェーデン語が話されサーミ語を話してエレ・マリャは教師から罰を受けていた
スウェーデンだけではなくノルウェー政府もサーミから土地を押収してサーミ語や慣習を禁止している
エレ・マリャとニェンナが手を繋いで通る白樺の林に聞こえる梢
風にざわめく葉の擦れる音
目を閉じて 山の音を思い出す
ヨイクを歌えば心は帰れる
私が想うのは何処にもない国
求めて求め続ける
サーミとその文化を消滅させるために積極的だった歴史を背負うエレ・マリャ
父がサーミ族で母がスウェーデン人のケンネル監督は
「私が作らなければならないテーマだとずっと考えていたから」と言っていました