みみっぴ

THE BATMAN-ザ・バットマンーのみみっぴのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

歴代のバットマンの中でも陰鬱に極振りしたような印象。謎掛けもあるが、見てる側が思考するようなものではなく、ストーリーは詰まることなく流れるようにスルスルと進んでいく。

今回のブルースは、ハイテクな兵器や乗り物を見せる描写もいつもより少なく、豪勢なお坊ちゃんぶりは形を潜めて(それでもコンタクトレンズ型のデバイスは面白かった)、両親を失った失意から立ち直れないままの深い孤独感や復讐心にフォーカスしている。

現場捜索で邪魔者扱いされたりスカイスーツで着地失敗したりするし色白で引きこもりマッチョのロバート・パティンソンが全体的に味わい深かった。

Nirvanaの “Something In The Way”が挿入歌として添えられてるのがすごく良くて、引きこもりの寂しい億万長者としての姿と、暗く湿ったゴッサムの陰としての2面性を持つブルースらしさを正しく表していると思った。モチーフとしてこれでもかってくらい雨や水を使ったシーンも多かったし。
これ書いてて思ったけど歌詞の内容的にリドラーにもけっこう被るのね、ポール・ダノの演技が絶妙にハマってて良かったよ。

ただ、中弛みはなかったが流石に3時間は長尺すぎたし削れる余地は全然あったように思う……
みみっぴ

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