随所に過去のバットマンシリーズへのリスペクトが感じられつつ、本筋は重厚なミステリー/サスペンスもの。
腐敗したゴッサムシティの闇と復讐の炎がそのまま画作りに反映されていて、どこを切り取っても危険な美しさを秘めている。『ブレードランナー』や『セブン』通じるダークさ。
過去一で生々しさを削がれて見えたキャットウーマンは、ゴッサムにさらされて生きる女としてリアル。その硬さがズタボロのバットマンと呼応する。
撮影監督は『DUNE』や『ローグワン』のグリーグ・フレイザー。その仕事ぶりにめちゃくちゃ喰らったし、ロバパティを差し置いてこの人がいちばん今をときめいてる。
