このレビューはネタバレを含みます
熱帯雨林より雨季が続く街、ゴッサムシティ。
男のロマンチシズムとナルシシズムが溢れる映画。
これぞ男の美学というやつですね。
たぶんアメリカの中2男子が心の中で描く理想では。
金持ちハンサム強い無敵女にモテて賢くて孤独。誤解されるけど最終的にはちゃんと自分の善行が世に認められるタイプ。だけど世のに対しては拗ねて背を向けてる。
エンディングの音楽もピアノひとつで悲劇的。
好きねえ。
ノーラン版もそこらへんは似てたけど、あまりに悲劇的すぎるトラウマもののストーリーが続き、これはもう自慰レベルってなったんだけど、
この作品に関しては、そこらへんはいいバランスだったと思う。
音楽よかったな。チェイスのシーンの音楽は痺れた。
映像もバットマンをかっこよく撮っててよかった。
バットマンのマントが重そうでないほうが良くない?って思ったけど、マントない状態のシルエットがロボコップだった。
ロバートパティンソンの作品を一つも見たことなかったけど、あまりにトワイライトの映像をあちこちで見てたので、どうなのーと思ったら、思いのほかよかった。ウェインのときはなんか弱々しくてわたしでも殺せそうな瞬間もあったけど。
チェイスで絶対何人も市民死んでるじゃんという大惨事を起こしてもお咎めなかったようだけど、そりゃ市民にも嫌厭されるよねとなる。
悪人にも警察にも市民にも疎まれる、ノーラン版に続く孤独なバットマン。
犯人が「無敵の人」なのも、ネットで志し同じ者が集まるのが現代的ではあるけど、そこは深掘りされず。
素人の集まりのはずなのに、いい装備にいい連携。なんでや。
普通、フレンドリーファイヤー続出やろ。
銃を持って暴れるセリーナを後ろから抱き止めて宥めるバットマンを見て、これをやりたいのかー男どもはよーと。
どうぞ。
少年っぽさを残す青年たちが悪と正義側で何者かになろうと、もしくは何者であるべきなのか、葛藤している映画とも捉えたけど、このふたり、どちらも30代後半で驚いた。
若すぎ…
コリンファレルに1mmも気づかなかった!
観終わってキャスト確認して度肝抜かれた。
もう何回も思ってるけど、役者ってすごい。
色々突っ込みながらもかなり面白かった。