延々と歩く

サラエヴォの銃声の延々と歩くのレビュー・感想・評価

サラエヴォの銃声(2016年製作の映画)
2.9
レビュワー達が皆「分からん、難しい」って言うから90分の作品に対して1時間ほど予習した。それでも結局分かりませんでした。

屋上での議論より、ホテル内のドラマの方が難しい、かも。現地の歴史・情勢の反映なんだろうけど、そこらの寓話性・風刺性を読み取るにはそもそもドラマとして弱い気がする。「ヤクザがあんな堂々と出歩いてるのに警察も頼れないとかマジきついよなー」くらいの感想しかない。

屋上でのくだりも難しいのだが、多民族・他宗教で大変なんだろうなーくらいの気持ちで眺めていればそれなりについていける…とか言ったら怒られるのかな。議論でヒートアップする男女コンビにいい感じの雰囲気が出てきて「もうあの二人だけで良いんじゃないかな」って感じだった。

元になった戯曲は「ホテル内で演説の練習をするフランス人」のお話らしくて、それは本作にも登場する。ユーゴ出身のタノヴィッチ監督は「現地における欧米人の滑稽さ」のみに注目する気はなくてこの形にしたのだろう。
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