トールキン

わたしたちのトールキンのレビュー・感想・評価

わたしたち(2016年製作の映画)
3.8
小学生の仲間はずれやぼっちをテーマにした作品。こういう作品を見て少なくとも思ったのは子どものいじめって無くならないんじゃないかって思う。大人だって子どもだって自分がいる環境内では何かしらの社会的なルールが存在すると思う。スクールカーストというものが存在するように都会の学校とかにいそうな周りからとにかくチヤホヤされたいようなタイプが上位にいて、いじめてる側は面白半分で自分たちが楽しければそれでいいじゃんみたいなノリなんだろう。教師や保護者、大人が介入してそれで完全に防げれば越したことはないけど実際には難しいだろう。いじめは良くないよ、って言ってじゃあ無くなるかって言ったらそんな簡単な話じゃないと思う。何より子供たち自身の問題である。誰かに何かを訴えかける気持ちや自分の意思の主張などが難しいだろうけどそれが重要視されるんだろうなって思う。主役の子がとにかく不憫で彼女の表情が台詞を発さなくてもそれを物語っていてその演技力に見入ってしまう。

こういう作品なので客観的に見て終始イライラしたし、物語の最後としては少し解釈に悩みました。しかし内容としては良い意味で憂鬱にさせてくれるくらい没頭できたし、見て見ぬふり出来ないような社会的なメッセージを突きつけられ考えさせられるものがありました。
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