あー

山<モンテ>のあーのレビュー・感想・評価

山<モンテ>(2016年製作の映画)
4.0
これは静かなる"怒り"の物語。


台詞は極端に少ない。
だからこそ、息遣い、呻き、叫びの
力強さで最後まで惹きつけられる作品。

古来、日本でも山は神聖であり、
恐れられる場所でもあるよね。

先祖代々から受け継がれた
山に住む一族。
作物も育たず、土地を去る人々。

娘の墓もあるから。と、
その場所を離れなかったある家族の物語。

貧相な作物を荷車に乗せ村を訪れるが、
そこで待ち受けるのは山の民に対する
迫害だ。"邪眼"と忌み嫌われ蔑まれる。

単なる山登りの映画やと思って
観始めたから、静かなる重さに
びっくりしちゃった。
NOT!山登り映画!!

岩肌が剥き出しになっている山の雄大さ。
そして畏怖の念さえも感じる厳粛な山。

カラーからモノクロへの変化。
そしてまたカラーに変化していく様が
思わず唸る。

そして最後に現れるタイトルと
無音のエンドロール...。

これは人の意思か神の意思かー。

無音のエンドロールを見つめながら、
考えてしまった。
あー

あー