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ゲット・アウトのakiraのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
4.5
ミステリアスなところを綺麗にまとめきってくれるので観賞後の「あれはなんだったの?」感がほぼなかった。監督が展開を早くするのは避けたと語っていたように徐々に明らかになっていく過程にわくわくした。

様々な作品を参考にしていて、特に「シャイニング」「ステップフォード・ワイフ」の名前を解説でよく出していた。
人種差別をテーマにしていて、日本人の私にとってはリアルな黒人差別というのはわからないけど、黒人と白人の会話には“偉業を成しとげた黒人”が挙げられるらしく、また、“黒人がよく使う言葉”を真似されたりするのがリアルらしい。「black is in fashion(黒人は流行りだから)」って言葉のインパクトがエグかった。

エンディングはもうひとパターンあったけど、本編で採用されている方でよかったなと個人的に思った。もっとアメリカにおける人種差別の背景がわかっていればもっと楽しめていたと思う。

‐‐‐‐‐より細かいネタバレ
唯一、鹿の描写がわからなかったんだけど、監督の解説によると最初の鹿は雌鹿で、幼少期に主人公のクリスが救えなかった母を重ねていて、沈んだ地の部屋にいた雄鹿は黒人男性の差別用語である“buck(雄鹿)”という意味から来ているらしい。
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