サミー

道士下山のサミーのレビュー・感想・評価

道士下山(2015年製作の映画)
2.6
「感想」
昔に見たようななかなかポワ〜ンとしたようなフワ〜としたような映画でした。
ファンタジーのような要素がはいった武侠映画です。
ま、普通かな。


「作り」
武侠映画を仏教の教えに沿わせています。もしかしたら道教の教えも入っているのかもれませんが、私は道教については全くわかりませんのでここはなんとも…
そしてイマジネーションの世界に入り込んで相手と向き合う感覚の要素があります。イメージトレーニングのような。
で、ですが…
ソード・アーチャー や ファイナル・マスター のような武の道とそこに生きる人たちを描いているといえば事実なのですが、ベースになったくらいでそれほど深く・濃くはありません。
蜀山奇傳・天空 の剣みたいですが、そこまでファンタジー色は強くはなく退屈でもありません。
キン・フー 監督の大酔侠ほど追って追われてがあったり因習色が濃すぎたりもしません。
ウォン・カーウァイ 監督の グランド・マスター ほどに哲学的でも思想的でもありません。
ジェット・リー さんのスピリットほどに武道家的でもありません。
すごく深く濃い人生や生き方のようなものを表していますが、作りが正直なところはかなり微妙な出来です。決して悪くはないのですが良作として心に刻み込まれるほどには仕上がってはいません。
それなりに華やかな見た目だが、触れてみなくとも当たれば崩れると伽藍堂だとわかる、みたいな。
この表現の曖昧さは、見ればわかっていただけると思います。
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