大阪の将棋道場で体を賭けて将棋を指している女キョウコ。負けが込み、スランプに陥った彼女は、かつて真剣師として名を馳せ、いまは駒職人に落ち着いているダンに弟子入りする。このダンから、自分の父コサカが、世に知れた最強の真剣師で、プロへの編入を申請したが、将棋協会による審議の結果却下された無念、そして彼が家族のためにダンと大事な駒を賭けて戦った経緯などを聞き知ったキョウコは、父の遺志をついでプロ入りを目指すことに。しかしダンの修業は厳しく、駒作りの雑用から仕込まれ、将棋に対する態度を根本からたたき直される。そして、編入をかけたプロとの対局。相手はダンの元を出入りしていた知り合いで、キョウコの努力も見守って来た男。父の形見の駒を用いた二人の対局は、たちまち裸の二人のセックスとして表象され、フェイドアウト。
