薬物中毒の潜入捜査官チーキットは叔父のチャン刑事の命令で臓器密売組織に潜入していた。チーキットの情報で、行方不明者を拉致する現場を抑えようとしたチャン刑事だったが、被害者のマンビウを確保したまでは良かったものの犯人グループを逃してしまう。
捕獲した被害者はある人物から臓器を求められており、それは被害者の実兄であるホン・マンコンだった。マンコンこそ臓器売買組織のボスであり、自身の心臓病を治すためには弟の心臓が必要だった。
犯人グループと逃げざるを得なかったチーキットは素性がバレてしまい、タイの刑務所に送られてしまう。そこはマンコンの息がかかった場所であった。
マンコンからチーキットと交換にマンビウを渡すよう提案を受けたチャン刑事はその提案を跳ね除け、チーキットを救うために単身タイへと乗り込む。
一方タイでは、刑務所の看守であるチャイが娘サーの白血病治療に必要なドナーと連絡を取ろうと画策していた。
香港強化期間というわけでもないが、『トワイライトウォリアーズ』のソイ・チェン監督の他作品が気になっていたので、アマプラにあるこの作品を選んでみた。
なるほど、共通する要素が多くアクションも谷垣健治でカット割やアクションの流れがよく似ている。
女性と子どもの使い方もほぼ同じように見える。関係のある女性(恋愛だけに限らず、同僚とか親とか)を極力出さないようにするのはこの監督の作風なんだろうか。まだ2作品しか見てないからなんとも言えないけど、ちょっと極端な感じがする。
最後まで見たが、邦題のタイトル『ドラゴン×マッハ』が何を意味しているのかさっぱり分からなかった。ちなみに元のタイトルの『殺破狼2』の殺破狼とは風水の用語らしい。検索したら以下のことが書いてあった。
"「殺破狼」の殺とは紫微斗数推命の七殺星、破とは破軍星、狼とは貪狼星のことです。七殺星は「権力」をつかさどる星です。自分の力だけを頼りに人生を切り開こうとする勇敢な一匹狼で、束縛を嫌い、他人から人差し指で管理されることを好みません。"
引用:「風水の奥義を行く!第127回 殺破狼(さっぽーろん)、の巻 | 習い事・教育 | 香港と深セン・広州情報はPPW」
https://www.pocketpageweekly.com/school/115869/
この三つの星が揃うと突然人生の荒波が訪れるらしい。そういう話だったのか。
『狼よ静かに死ね』のシリーズ第2弾らしいが話の繋がりはないそうだ。『掃毒』もそうだったけど、香港のシリーズものとはテーマの共通性だけというのが定番なんだろうか。
最後にどうしても言及しておきたいことがある。ホン・マンコンを演じるルイス・クーがどこからどう見ても坂本龍一にしか見えなかった…