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Jasper Jones(原題)のkazataのレビュー・感想・評価

Jasper Jones(原題)(2017年製作の映画)
3.0
『ヘレディタリー』のトニ・コレットこと"トニコレ様"が素晴らしかったので、以前から気になっていた本作DVDを輸入購入&届き次第に即鑑賞。

"オーストラリア版『スタンド・バイ・ミー』"と宣伝コピーが示すように、1969年のオーストラリアの片田舎を舞台として、若い女性の死体(友達の姉ちゃん)を発見しちゃった少年少女の物語。

主演はピーターパン!(『PAN ネバーランド』)その後『ベター・ウォッチ・アウト』のサイコ野郎を経て、本作では読書好きシャイボーイという守備範囲の広さが末恐ろしい(笑)

ちなみにヒロインは『エブリデイ』の主演の子で『ビガイルド』にも出ていたという……確かにソフィア・コッポラが好きそうなブロンド美少女で、今後の活躍にも期待!

そして僕らのトニコレ様は毎度お馴染みで主人公のお母さんを演じてます!
いつも通りに、怒鳴って、笑って、泣いて…の安心&安定感!
(もうね、トニコレ様がいつ泣き出すか待っちゃうよね 笑)

「なぜ彼女は死んでしまったのか?」を調べていく内に、主人公の視点を通じて閉鎖的(偏狭的で排他的)な人々が醸し出す"差別意識"や"居心地の悪さ"がわかっていく…ってことなんだろうけど、、、言いたいことはわかるし100%同意だけども、(映画または物語的に)面白くないし粋じゃないのが残念。

主人公以外の彼ら&彼女らが抱えている悲しみに比べて、主人公が抱えてしまう悲しみ(乗り越えるべき壁)が圧倒的に弱いのと、主人公とヒロイン、そしてなんと言ってもタイトルでもある"ジャスパー・ジョーンズ"とのそれまでの関係性(の変化)が希薄過ぎて、イマイチ感情がのりきれず。
それぞれのエピソードは感動的なのにもったいない印象でした。。。

いろんな意味でお行儀よくて小粒過ぎる作品なので、きっと日本ではこのまま未公開かな。
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