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ナイトメア・アリーのkazataのレビュー・感想・評価

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)
4.0
ギレルモ・デル・トロ監督作ということで期待値高めでウォッチ!
観ている間の心境的には意外と冷静かつローテンションだったけども……観終わってみると「よくできたいい映画だった気がする」と思える不思議な作品でした。

なんだろ……(特に脚本面で)丁寧過ぎると言うか説明し過ぎのために、早い段階でその後の物語展開やら主人公の過去の秘密が簡単に予想できてしまい、ひたすら「うん、やっぱりこういうことだよね」の確認作業が延々と続いていく感じで、、、ただ、それでも脚本が良くできてる&キャストが豪華だから見応え十分だし、サーカス(と言うか見せ物小屋)のダークで禍々しいルックもナイスで、「こういう雰囲気をティム・バートン版『ダンボ』でこそ見たかったってば!」と思わずにはいられませんでした。
(脚本=セリフや編集等とにかく"丁寧なフリ"だらけだから、そのフリが回収される度に「なるほどね…」と感心することが多かった印象)
("獣人"の件もわかりやすくキレイな3度の反復パターン)
(ケイト・ブランシェット様とルーニー・マーラ嬢の共演シーンに無駄にドキドキしちゃうのは『キャロル』のせい 笑)

欲を言えば、もう少し"裏切り"や"予想外"のことが巻き起こって欲しかったんだけど……これはこれで、ブラックコメディと言うかダークなおとぎ話として良くできていたんじゃないかな。
(才気が爆発していた頃のティム・バートンに比べたら、ギレルモ・デル・トロ監督はダークファンタジー度もブラックコメディ度もお上品な感じに思えてしまうよね)
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