マニラに訪れたことがある人ならこの映画の魅力に取り憑かれること必至。大都会の片隅で生きる人々の群像を赤裸々に描いたフィリピン映画界の神イシュマエルベルナール監督作。12年ほど前にもなるがセブ島でダイビングライセンスを取ったときにマニラに訪れたが、ストリートチルドレンが街中に溢れ乱雑とした街並みに心が落ちつかなく、その感覚に近いものを感じ終始不安な気持ちが付き纏った。雰囲気は若者たちの挽歌というかアメリカングラフィティ感はあるのにところどころ挟まれるロマンポルノ的演出に圧倒される。登場人物は皆イかれててフォーク歌手の恋人はシンナー中毒だし麻薬の売人や元売春婦の主婦、ヤリチンタクシー運転手などフィリピンのイメージが悪くなる！とマルコスのシネフィル夫人イメルダの逆鱗に触れて数カ所カットされ改題させられた問題作。フィリピンぽさが良い

• #mingo2020

Import

愛しあいながらの駆け引きの日々は目まぐるしく、生活の断片を誰から切り取ったとしてもそれは簡単なものじゃない。沢山恋人を作る男たちと、そんな男だと知りながら、もしくは知らずに生きていく女たち。ゲイのマナイとレズのカノが、愛について語るシーンが、この映画の真ん中にあるような気がした。素晴らしかった。