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ショタール商会のENDOのレビュー・感想・評価

ショタール商会(1933年製作の映画)
4.0
室内系(つまり演劇的)ルノワールでした。店主であるショタールを俗物と切り捨てることなく、地に足着いた物語、つまり室内に留まる理由はそこにある。どこまでも常識人を逆撫でしてくる詩人は列車には乗れず街から出られない。馬鹿みたいにオリエンタルな勲章の威光に平伏し集う人間たちに辟易して、芸術的抽象を捨て、真っ当になろうとする。互いに価値観が転覆することで和解につながる。普遍的なそしてあまりにくだらない故に切実な物語。口論が絶えない。それこそ人間の暴力性とコミュニケーションの微妙なバランスなのだ。外側はどこにもないけど、世界は相互に影響し合って変化していくのです。
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