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夜は短し歩けよ乙女のtq1chiのレビュー・感想・評価

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)
4.3
”名付けてナカメ作戦”

”この古本蚤は1冊の本なんだ”

”夜は短し歩けよ乙女”

黒髪の乙女が京都を夜通し歩く珍道中。
想像してたよりめちゃくちゃ面白かった。
湯浅作品ってなんか最初は微妙に思ったりするんだけど話が進むにつれてどんどん引き込まれてく気がする。目が慣れるのかな。分かんないけど。
なるべく彼女の目に映り、少しでも意識してもらい、少しづつ関係の外堀を埋めていく先輩のみみっちい感じが共感できる。
その気になれば行動力も半端ないのに1歩が踏み出せなくて小さい小さいことからやろうとする。実際逃げだよね。
乙女がまた良いキャラで、その時その時の縁を大事にして人の輪を広げていく様子がおとぎ話みたいで観ていて楽しい。
タイトルに夜は短しってあるのにめちゃくちゃ長くて濃密な夜ってのもまた面白い。そしてタイトル回収はそれはそれとしてしっかりあるのも憎い。
湯浅政明の演出も光り、詭弁踊りのひょうきんな感じや先輩の猛ダッシュ、終盤の乙女の歩く様が力強く描かれてる。マインドゲームでも思ったけど、湯浅政明の描く走りって1歩1歩踏んでる感じがして凄い好き。動的な絵っていうか、動画を止めても動いてる画になるというか。
他にも時計や、李白の電車の光が街の建物と建物の間から漏れるところなど、面白い演出がたくさんあった印象。
話も面白かった。一晩の間に出来た縁の輪の中の話。乙女がしたことや、過去にキャラクター達がしていたことが古本のように色んな場所を巡り、返ってくる展開は本当に楽しく観れた。
特に中盤の学祭のシーンは個人的にはクライマックス。鳥肌立った。
主人公が大学生っていうのもまた良い気がする。先輩の焦りようと乙女の余裕。
時間の意識が違うとことかも。
これがモラトリアムってやつですか。
知らんけど。
長いようで短い終わりある夜を、人生の中の一瞬を歩き回る傑作。

学祭パートめちゃくちゃ好き
パルプフィクションばりに全部繋がった
もしやあれも縁の映画?

夜明け告げるルーのうたの3人居たね

90分だけどいい意味で長く感じた

本の繋がりについて話すとこ好き

樋口と局長好き
局長を神谷浩史にしたの大正解

原作読もうかな

アジカンが良い

私も風邪ひいたみたいですはベタだなって思ったけどニヤケちゃった
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