【こうして出逢ったのも何かのご縁】
そんな一本。
森見登美彦の原作小説を、
名作『四畳半神話大系』の製作スタッフが再結集してアニメ化。
監督は私が敬愛して止まない、
湯浅政明監督です。
劇場で観て以来でしたが
正月地上波放送していたので、
久々に再鑑賞。
後輩である『黒髪の乙女』に恋心を寄せる
『先輩』は、
「なるべく彼女の目に留まる」
通称『ナカメ作戦』を実行していますが、
外堀ばかり埋めて、なかなか想いを告げることが出来ずにいます。
そんな二人と取り巻く魅力的な
メンバーたちの、
原作では一年をかけて綴られる物語を
映画では不思議な一夜の出来事として
再構成。
京都の町並みに、
中村佑介さんデザインのキャラクターが
溶け込み、
そこに湯浅監督ならではのアニメ表現が絶妙にマッチングし、
イキイキと動き回ります。
ポンポンとテンポよく話が進み、
一見何も関係が無いと思われていた
小さな物語たちを、
お酒と本が
『こうして出会ったのも何かのご縁』と
ばかりに、人と人を繋いでいきます。
ASIAN KUNG-FUGENERATIONが歌う
主題歌『荒野を歩け』も
世界観にピッタリで最高です。
お酒片手に楽しみながら、
ラストを観届けた後には、
まるで小説を読み終わったあとのような
鑑賞感に浸れる、
そんな素敵な作品です。
『偽電気ブラン』飲んでみたいなー。