ひでG

メアリと魔女の花のひでGのレビュー・感想・評価

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
3.0
テレビ放映で視聴。
言われているほど、印象は悪くないけど、


超有名老舗ラーメン店、その評判は国内だけでなく、海外までも届く誰もが認める名店

老舗からの暖簾分け。
レシピも材料も同じ。
でも、出来上がったラーメンはどこか違う
あれっ?何でだろう?
何が違うんだろう?
厳しいのは、老舗のクオリティの高さに舌【眼】が肥えてしまったお客さんの反応、

でも、頑張って新店舗のオリジナリテを出していかなくては!
頑張れ、新店舗!


って、超長い例えを書いたけど、そんな感じ

人物や背景の作画の丁寧さ、

躍動感や色彩もそれなりのクオリティを保っている

お話もオーソドックスながら起承転結がしっかりしていて、鑑賞後の印象もまずまず

なんだけど、もう一つ心に響くには、全体的に低空飛行な気がする。

本家老舗に近付こう、似せようとすればするほど、本質的な違いが鮮明になってしまう。

だって、魔女・ネコ・ホウキ・魔法
ときたら、どうしても「魔女の宅急便」を想い出してしまう。

魔法の館もどこか「ハウル」や「ラピュタ」が浮かぶ。

主人公メリーの「ふ〜」て表情は、ジブリの女の子特有。

そんなジブリ似の映画たけど、
人物の掘り下げが弱いな。

起承転結の起の部分で、これから私たち観客と一緒に2時間過ごすパートナーはどんな女の子なのかをコンパクトに、効率的に紹介しなくちゃいけないのに、
どうもメアリーがとんなこんなの子なのかが情報の割には入ってこなかったなあ。

敵役の2人もどうも動きやセリフのオーバーさに比べてパッとしない。

普通の女の子が特別な能力を持ち、それで世界を広げたり、格闘したり、
でも、特別な力に頼らずに成長していく。

本作も魔法ではなく、メリーの成長で苦難を乗り越えていくっていく、ていうスタイルはすごくいいけど、
起承転結それぞれに深みが足りなく、ラストのメリーの飛翔にカタルシスをかんじるまでは達しなかったな。

でもね、老舗の伝統は根底に持ちながら、ぜひ新店舗ポノック頑張れ!
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