遠吠え

クルエラの遠吠えのレビュー・感想・評価

クルエラ(2021年製作の映画)
4.8
ディズニーさん、本気出し過ぎ。

これほどまでに表現にこだわった作品は思いつきません。
そのファッションや色使い、音楽もさることながら、セリフや撮影方法に至るまで、クルエラその人を表現する為に作られていて、心から震えました。

そんな表現において、僕は特に音楽に心を奪われました。
クルエラのオリジンとなる鍵となる複数のシーンにおいて、勇気を貰えるような、クルエラの足音が聴こえてくるような、そんな音楽が鳴り響いて、完全に震えました。

ただ、これだけは言いたい。
ヴィランの作品にヴィランを出すのはどうなのか。
全世界ヴィラン協会会員の僕からすると、バロネスも推さざるを得ないんです。
孤高の女性であり、ある種の手段を選ばない天才肌。
非常に魅力的なヴィランであり、彼女が今作をぐぐっと引き締めている事は、疑いようのない事実でしょう。
となると、彼女のオリジンが気になり、次回作バロネスのヴィランが気になり…
これって無限ループ…?

原作をご存知の方は漏れなく、ちょっとした所に隠されたシーンにテンションが上がると思います。
ご存じない方でも十分に楽しめますし、今作を観てからでもクルエラの魅力に気づけると思います。
是非チェックしてみて下さい。

大きな野望と少しのいたずら心をお持ちのあなた。
クルエラに勇気をもらえること間違いなしです。

全然関係ないんですが、柴咲コウさんの吹き替えが素晴らしいと感じました。
エマ・ストーンさんの怪演も間違いなく素晴らしいのですが、普段は字幕派のあなたも、一度是非吹き替えでご覧になって下さい。
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