プーさん

クルエラのプーさんのネタバレレビュー・内容・結末

クルエラ(2021年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

今年見た作品の中で1番だった。

初めのシンデレラ城がモノクロになっていること、そしてタイトルの赤い文字で一気に世界観に引き込まれた。

これほどすっきりする勧善懲悪の物語は今まで見たことがないかもしれない。
暴力や権力じゃなく知性で悪に立ち向かうところが最大の魅力だと思う。

「私に乾杯」するバロネスに「クルエラに」と言わせる演出が最高だった。

ゴミ収集車から飛び出したようなドレスでバロネスを挑発したクルエラがすごく綺麗で、高らかに笑う彼女はジョーカーを思わせた。

金のビーズで作られたドレスに、バロネス含め全員が虜になってしまう瞬間の緊張感は、自分もその場にいるように感じられた。

華やかなドレスが蛾の餌食となっていたシーン、鮮やかさと光沢の対極にある蛾のモチーフを使っているのがすごい。

音楽の流れる瞬間と映像が完全に一致していて、じっとしていられないくらいゾクゾクした。

慈善パーティ前日バルコニーに佇むクルエラの背後にあるロンドンの景色が素晴らしい。

家族のいない3人にとって「家族」という言葉の重みが随所で感じられた。

ディズニー作品の多くで"信じる"ことはハッピーエンドに繋がる大事なテーマだったが、この作品は実の母親を最後まで"信じない"ことでハッピーエンドに繋がった。
そういう意味では残酷さを含んでいると思う。

バロネスがここまでサイコだと彼女の生い立ちにも興味を持ってしまう。

ウインクが可愛かった。
バロネスの指示でエステラに飛びかかる3匹を1発で静止させるシーン、何度でも観たい。
プーさん

プーさん