RyanMihawk

クルエラのRyanMihawkのネタバレレビュー・内容・結末

クルエラ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ロンドンと犬と凶暴な女が大好きなので奮って鑑賞
期待通りにロンドンと犬と凶暴な女が見れて満足ではあるけれど
脚本の射程の広さに比べて映画としての出来は物足りない…どうしても物足りないと思ってしまう…もっと出来ただろうと言いたくなってしまう部分が多々ある!

まず第一に母殺しの映画である点でテンションぶち上がり大興奮だったし
生まれつき黒髪と銀髪を持って生まれた少女が社会に紛れるため、人ごみに埋没するために赤毛になっていること
善良な母キャサリンの娘としてのエステラと冷徹な母バロネスの娘としてのクルエラがひとりの女性の二面性としてあるという設定も最高
登場するドレスも良いしオーソドックスでクラシカルなバロネスのスタイルとそれを圧倒しようとめちゃくちゃやりまくるクルエラのキッチュでパンクなスタイルのファッションバトルも手ぬかりないのに尺が短くカット刻めてないのはなんでなん…蛾のドレスとかもっと見せ方あったやろ…もったいない😭
母娘二世代間の愛憎執念美意識バトル ひと目でエステラの才能を見初めたバロネス
デザインを発表し続けるチャンス、潤沢な予算、的確なアドバイスを与えられ、バロネスに従順に振る舞うエステラ… 対してバロネスのショーを徹底的に邪魔して乗っ取り挑発しまくることでバロネスを怒らせ嫉妬させ彼女の地位や名声を根こそぎ奪い取ろうとするクルエラ…圧倒的百合地獄としか言いようのないバロネス×エステラ/クルエラの熱い関係性を…もっと見せつけてくれても良かったんですよ…?!?!?!
ショーの乗っ取りがひとたび成功すると急激に性格や振る舞いが忌避しているはずのバロネスのようになってしまうこと それにより長年つるんできた仲間との関係性まで破壊してしまうこと 結局孤独になっていくクルエラ
対してバロネスは新進気鋭のライバルの存在に怒りの炎を燃やしながらもエステラにだけはクルエラの才能を認めていると溢す…このコンプレックスよ…子供時代の関係性が破壊され唐突にポップアップする上司部下好敵手百合三角関係~!!!!女女関係性が煮詰まるところまで煮詰まって極地に達している…究極の逸材があるというのに…見せ方が脚本なぞってるだけという感じでぜんぜん足りません…
クライマックスの崖っぷち母娘ハグもさ…そんな淡白なことある?!?!?もっと深い愛憎を見せつけて欲しかった…最終的にバロネスは監獄行きでエステラは死んでクルエラ誕生というのもこんなもんか〜くらいにしか思えんくて終わり方として満足いきませんわ😭女がふたり崖の上に立っとるんやぞ???撮り方ちょっと工夫するだけで最高のシーンできたやろうに…
あとアーティの見せ場ぜんぜんないのなんで???強キャラなのにもったいなすぎでしょ…
もっと突き抜けられたはずなのに…勝手に悔しいですよ…私は…
もうこうなったらマレフィセントの圧倒的突き抜けぶりを思い出して溜飲を下げるしかない
そのうちミュージカルとかになるだろう時にその本領を発揮するかもしれんクルエラ…なんせホンはとんでも無く良いので…
RyanMihawk

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