Yuri

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのYuriのレビュー・感想・評価

4.6
私はトーニャ・ハーディングの現役時代は小学生だったので、彼女を知らず、YouTubeで映像を観てから鑑賞しました。壮絶な毒親に育てられた話かなという予想は当たらずとも遠からずで、毒親に教育を受けさせてもらえず育てられたトーニャの無知や承認欲求は、ジェフを引寄せ、ジェフの間抜けさはとんでもないバカな犯罪者のショーンを引き寄せるという負の大連鎖を引き起こしていて、これ以上はない毒親による悲劇でした(>_<) トーニャは酷しい環境下で最大限の努力や幸せになるために色々な物事と戦っていて、サクセスストーリーを掴み獲るべき人なのに、可哀想過ぎでした。オリンピックの靴紐事件も、彼女が弱かったわけではなく、むしろここまでよく保ったなというかなり強靭な精神の持ち主で、何だろう、彼女のコーチやサポートチームなど、守り導いてあげられる人はいなかったのだろうか?と感じざる得ませんでした。アメリカや虐待などにひと際厳しい国なのに、毒親は逮捕されないし、DVも見逃されてたなんてあり得るの?(あり得るんでしょうね)最後にトーニャも言っていましたが、アメリカは敵か味方かという国で、それには常に犠牲者がつきものだというのをマスメディアはそろそろ認識し改めるべきだと思います。当時の映像より、スケーティングがかなりスピーディーで迫力があり、マーゴット・ロビーの技術面の努力は勿論のこと、表現力が凄い気迫でした(*^^*) セバスチャン・スタンは最低な役なのだけどイケメンで、マッケナ・グレイスちゃんは相変わらず天使で父親を引き留めるシーンとか涙を誘いました(;_;) オリンピックの衣装まで手作りで刃は錆だらけで、それでも食らいついてくるスケートを取り上げないでと泣く一流選手を「下品だ」と切り捨てるスケート業界って何なんだろう?お金持ちのためのスポーツと日本の若い選手たちも暗に苦言を呈していましたが、それってオリンピック種目としてはどうなんだろう?とトーニャによって、隠されていた暗黒面が剥がされたような作品です。面白かったけど、ただただ悲しい悲劇(>_<)
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