じぇいらふ

犬ヶ島のじぇいらふのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
3.2
ウエス・アンダーソンのストップモーションアニメ。やっぱりアニメが一番彼のやりたいスタイルが尖った形出てくるので面白いです。面白いんですが、、、😅

『少年侍と首無し先祖』という日本語表記から違和感な笑、架空伝説はじまり~。どうやら近?未来日本。ワニ県メガ崎市の小林市長は、ドッグ病蔓延の為、多すぎたペット犬を調整すると称して、ゴミ島への犬の強制移住をさせる法令を強行する。ゴミ島は捨てられた犬達の無法地帯と化す。そこへ、小林市長の養子である小林アタリ少年がやってくる。。。これだけだと意味不明笑

欧米人が好きなユーモラスなニッポン趣味🇯🇵映画ですな。多様性の今の時代にこの過剰な感じは、多分監督のやりたい演出なのでしょう。画面的にはとても面白いんですが、日本人が観ると素直に愉しめにくい所がちょいちょいあって、いろいろやっかいな感じの作品だな😅と思いました。舞台は架空の日本で、登場する人間👨🏻は日本語ですが、犬🐕は英語を話します。一応英語圏映画なのでメインは人間👨🏻でなくて犬🐕です。

英語表記には全て日本語表記が添えられてて、画面のあちこちにデザインも字の大きさもマチマチで次々出てくる。日本語の文字自体をデザイン的に観る欧米的ニッポン趣味、多分外国の人にはわからなくていいのが、日本人だと読んじゃうので、情報量が多くて結構まどろっこしい💦笑

メインの日本人キャラには、アメリカの現地俳優やら、主人公小林アタリ少年(ゲームのアタリ?)はバイリンガルの少年があててるらしく、日本語とか演技的には日本人として観ると違和感😓、なのに端のちょい役に、渡辺謙、山田孝之とか有名俳優が吹き替え参加してて、メインより端の方が日本語に違和感が少ないという普通と逆設定。一方犬の吹き替えは、エドワード・ノートンとかスカーレット・ヨハンソンとかこれまた豪華で声もいい✨やっぱり犬メイン映画。犬キャラは可愛いし、仲間同士のやりとりとか凄く面白い。だけど日本設定なら日本っぽい犬が全然でてこないどれもモフモフ欧米犬なのはどうなんだろうか?柴犬だせ笑世界的に人気なのにね。

音楽もニッポン趣味全開、和太鼓どんどこがメインに、唐突に『七人の侍』かかったり、『AKIRA』でもかかった“東京シューシャイン・ボーイ”とか。何回か流れる、ん?東京流れ者??じゃないな~って曲が、服部良一作品”小雨の丘”という曲で知らんかった😅。

乾杯したら即一本締めとか(早いよ笑)、学校の演劇が、歌舞伎になってたりとか、これもうワザとだな笑

ストーリー自体は、犬の危機を少年がいっしょになって救うという王道展開でテンポよいです。良すぎて追いつけなかったり笑。独特なユーモラスな引きの画面とか、監督らしくて面白いです。

今回は字幕版で観ました。吹替え版ありますが、これは字幕で観るべきですね。犬の英語吹替え演技がすばらしいのと、日本語吹替え版だと人間も犬も同じ日本語で余計ややこしそうだし。あとこの作品に関しては、数々の違和感を感じながら観る方がむしろ面白いかと思います。いろいろ考えるし笑。