おれさま

ダークレインのおれさまのレビュー・感想・評価

ダークレイン(2015年製作の映画)
3.3
"他人のゲームの1つのコマにすぎない"

まず、みんなうるせええ笑
勝手に喋るな、何言ってんだわかんねえ笑

この監督、パラドクスは面白かった。が、これはわからん。どうした何があった………いや待てよ…。

舞台設定、とっても良かった。立ち往生のバスステーションに複数人の男女、悪天候で途切れ途切れの不穏なラジオ、素敵。
まあパンデミック映画という部分では差別化が図れたのではないでしょうか。そこはまあ、ずるいけど あり。

てのは置いておいて、ちょっと真面目に捉えると………。
時代背景から、オリンピックを控えたメキシコの不安定な社会情勢も垣間見える作品でもありました。メキシコとオリンピックの関係性、調べましたよー。劇中とまんま同じ日、1968年10月2日にオリンピックなんてしている場合じゃないとする貧困層の反対運動活動家たちを鎮圧する動き、いわゆる〝トラテロルコの大虐殺〟があったようで…。メキシコ国における民主化運動の弾圧が、今作の肝である個性の喪失を予感とする暗示的作品にもなってるんですよね、よくよく観直すと…。

要は、メキシコ国に降り注ぐ没個性の雨が国民を統一化・同一化してしまう悪として表され、民主化運動を行う国民を感染というメタファーで一掃してしまう、そんな映画だったのでしょうかね。
結果として、メキシコオリンピックの恩恵は新興国であった為に、巨額の投資が行われたことによる実質的な経済成長率は伸びていたようではありましたが、オリンピックというメガイベント開催がもたらすパラドクスも…なんだか考えれば考えるほどわくわくしてくる作品なんですなあ。

ぶっちゃけ映画という、視覚情報としてはうーんなんとも。本音を言うと、90分…とてつもなく長く感じた…大学の授業の一コマ分か、体感それ以上。本作品を手放しで面白いものとして捉えるほどの心の余裕はなかった。

数日経ったいま、あの顔と顔と髭と顔しか思い出せません。W杯の選手名鑑はほくそ笑んだ。これはちょっと眺めてみたい。

でも、皆さんのレビューからも分かるように、捉える側のほとんどがギャグなのでは、となる映画もどうだろう。そこに関しては、意図を複雑にしすぎた作品側への評価としても…。
まあただのわけわからん映画と捉えるか、複雑な風刺映画捉えるかは、それぞれの映画の楽しみ方ってことで!

ラストに出てくる『El incidente』
ちょっとそれは広げすぎやろ。
この作品ってまともにレビューしないもん?笑
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