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軍旗はためく下にのペインのレビュー・感想・評価

軍旗はためく下に(1972年製作の映画)
4.7
“俺は人を食った…だが、世界は別に変わっちゃいない”。

強烈な作品。以前、高橋ヨシキさんが「観ずに死ねるか!傑作絶望シネマ」の3本立て上映企画でセレクトしていた作品で、『仁義なき戦い』の前年に深作欣二監督が精魂を注ぎ込んで撮った1本。

役者陣の熱演は勿論、ヒリヒリするような生々しい描写や、スローモーションの多用、モノクロからカラーに移ってはまた戻りを繰り返す演出等、深作演出も脂が乗り切っている。個人的には塚本晋也監督の『野火(2014)』を観た時の感覚なんかも思い出した。傑作。

P.S.
“下っ端の人間が浮かばれないのは、戦争中も今も変わらないんですね”という劇中セリフにある通り、今現在もそれは変わらない。
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