最後の面会からの十字路に立つラストシーンまでが秀逸。
十字架の記号は「神の裁き」と「岐路」の二つの意味が込められている様に思えた。
真実を定義するより、色々な人の散漫とした証言の中から、自分の意志で何を選択するか?が問われる構成となっている。
その曖昧で不条理な選択の上に司法も成立しており、また人の人生もその選択の繰り返しの集積に他ならない。
サスペンスとして見ると不満の声が多く聞こえてきそうだが、ヒューマンドラマとしてはとても良く出来た作品に感じた。
役者は豪華だが無駄な感じはなく、とても練られたアサインと感じる。