ペジオ

Inkのペジオのレビュー・感想・評価

Ink(2009年製作の映画)
4.2
センス!

コレを観たいが為に、Amazonプライム入ったが、充分過ぎる程に期待に応えてくれました

生と死、神、時間、夢…
未だ完全には解明されていない「世界」の形而上学的なあれこれ
「よくわからないものは怖い」という人間のSAGA故に、そこを様々な「解釈」で埋める
「世界」は無数の「解釈」でできている
「解釈」を支えるのは結局「センス」なので、好き嫌いが激しく別れるだろう
僕はこの「解釈」…好きだ

つまるところ、我々より高次元の存在が世界の平和みたいなスケールのデカいものの為でなく、たった一人の男の魂の救済を巡って闘っているという事
その事実に涙せずにいられない
僕達はまだ見捨てられてなんかいないのだと…

寓話めいた語り口は人生に疲れた大人に向けた児童文学の様
優れた児童文学は子供にトラウマを残すモノだが、この作品では悪魔(?)のビジュアルがそれ(Amazonの批判的なレビューもそこは褒めてるの多い。)
本気で怖い…センス良いわ~
「案内人」のキャラ造形、戦闘シーンでの物が修復される描写、ほぼ全編鳴りっぱなしの劇伴など、とかくセンスが爆発してしまっており、それが予算や技術の部分で足らない箇所を引っ張っている

テリー・ギリアムの諸作品や「ダークシティ」、「ミスター・ノーバディ」等が好きな方は是非
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