【神の悪フザケ】
劇場行こうかと思ったが、気づけば公開終わっていた。レンタルで。…が、劇場行かずによかった。なんかしょうもない映画だったので。
この監督の過去作から黒い映画だろうとは思ったが、黒い上・上滑りだった。
とにかく主演ニコラス・ケイジがうるさくて鬱陶しくてウンザリする。彼、巧いとは思うが監督、もっとチューニングしてよ。
丁度、スパーロック君が『ビン・ラディンを探せ!』を撮影していた頃のお話ですね。ゲイリー・フォークナーという実在のアレな人物が、神の啓示を受け日本刀持って、ホントにパキスタンに乗り込みビン・ラディンを殺そうとした実話の映画化。
ニコケイが頑張って笑いに転化していても、モデルの人物を徹底してコケにしてますな。笑われて当然だが、映画のトーンからは笑えない。
それよりまあ面白かったのは、神をコケにしている点。最近、キリスト教が説く神に正面からツッコミ入れる映画に出会っていなかったので、古くて新しい感覚を受けました。
ゲイリーという人は、腎臓病を持っていて透析を受けており、悪化すると妄想が酷くなる、という設定。神サマが突然出て来るんです。コイツがまた、いい加減なんだけど…終盤の神セリフがけっこう重要。“神を創ったのは誰か?”をポロリと愚痴っている。
つまりこれは、ゲイリー自身の……という仕掛け。
で、ココに本気で気づく人が増えれば、宗教戦争も減って、世界はより平和になるだろうに…という希望を抱かせてくれます(苦笑)。
シングルマザー役、ウェンディ・マクレンドン=コーヴィは生活感ある熟女だが、なのに艶っぽくてよかった。うるせーニコケイを打ち消す憩いになってくれました。
<2018.5.21記>