M少佐

ヒトラーに屈しなかった国王のM少佐のレビュー・感想・評価

3.5
 「なんでも文句を言うな!」

あらすじはフィルマとオスロにあります↑

歴史に興味があっても短期間で占領された気の毒な国程度の認識だった。
しかし、この時ノルウェー王室と国王は悩み苦しんでいた。
舞台裏と言うのは簡単だが現実としての国の行く末を国王とは言え決断せざるを得ない重責。
それも数日で答えを出さねばならない。
見ていて興味深いのは尊敬され待遇の良い移動かと思えば民間人の居る牧場に隠れたり列車の移動も一般人と一緒。
普通王族なら高飛車で文句のひとつも言いそうだが王室全員、そんな態度は見せない。
演出かもしれないが今の王室の人気を見ると、あながちフィクションではないのかもしれない。
もう1人の主役とも言えるドイツ大使館の外交官役職は公使。
この彼も何とか平和的に解決しようと奔走するもドイツ軍の横槍によって上手く行かないのは悲惨で滑稽ですらある。
総統(トップ)に直で命令されたら逆らえない苦悩は現代社会にも通じるものがある。

手に汗握る戦闘シーンは殆どない。
あくまで国王目線で淡々と事が運ぶ。
かなり単調で正直、長く感じてしまうかもしれない。

知らない歴史を知れたので私は満足です。
M少佐

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