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ヒトラーに屈しなかった国王のmhのレビュー・感想・評価

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WW2が始まってすぐのノルウェーが舞台。
いまにいたるまで続くことになる国王制度において重要な出来事、ナチスドイツの侵攻に対して国王がどのような決断を下したかという内容で、ノルウェー版「日本のいちばん長い日」みたいな感じ。
当時のヨーロッパには中立国がいくつかあって「ノルウェー」もそのうちのひとつ。他国を侵略しないけど、他国は侵略はしてくる。日泰攻守同盟条約を結んで自国の被害を最小限にとどめた中立を宣言していたタイも、戦後は枢軸国にカウントされそうになったりして中立国も割に合わない。
イギリスが機雷を散布した=イギリスがノルウェーに侵略してきたからおれたちが守ってやんよという名目で侵攻してくるナチスドイツがおっかない。
50人で制圧できたというセリフから読み解けるのは、侵略には電撃戦が効果的なことと、当時のノルウェー、フィンランドあたりは思っていた以上に寂れてたであろうこと。中立国という立場を取っている時点で、国力が小さかったという見方もできそう。
外国人が「日本のいちばん長い日」に熱中できるかどうかみたいな感じで、個人的にいまひとつのめり込めなかった。もっとほかにいい選択があったのでは? と思ってしまったからだった。
映画は愚直イズベスト的な結論だった。
「ザ・ハント ナチスに狙われた男」や「633爆撃隊」でも、ノルウェーが舞台になってて、その前後関係を埋めるという意味でも興味深くみた。
銀残し風味の画面は落ち着いて見えるけど、凡庸といえば凡庸で、「命をつなぐバイオリン」ほどの色彩的な美しさはなかったように思った。
ググってるうちに出てきた「ナチスが最も恐れた男」もノルウェー産の映画みたいだね。それも見よう。
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