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ブラックボード 戦火を生きて/戦場のブラックボードのmhのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

独仏開戦時に発生したフランス人難民――南仏への移動をモチーフにしたエンタメ映画。
シチュエーション的には「禁じられた遊び」と同じあれ。
・主人公はドイツ人の共産主義者親子。
・壊されるくらいなら鍵はしないほうがいい。
・ワインセラーの整理。(ドイツ人に飲ませるには惜しい)
・先の大戦でイギリス兵を一ヶ月かくまった。(その時のバグパイプがいいマクガフィンになる)
などなど、細部に凝りまくっていて素晴らしい。
主人公親子はどっちも機転が利くの(黒板に書き置き、軍用無線で巧みに撹乱)とか、意外性のある展開も良かった。
作中でプロパガンダ映画を撮影してるのは誰かモデルがいるのかと思ってググったけど、該当する人物は見つからなかった。なんとはなしに「コルチャック先生」「UPRISING アップライジング」に登場した映画監督フリッツ・ヒップラーあたりがモデルなのかな?
残虐な監督が仲間を殺して、その監督に仲間が復習するというプロットまで組み込んであって、ほんとシナリオがいいんだよね。(映画監督が民間人を射殺するのがリアルかどうかは別にして)
ラスト、主人公たちは村に戻るという市長たちと分かれて、南仏を目指すことになるんだけど、共産主義者なので逃げて正解なのだった。
街への爆撃シーン、難民の列への機銃掃射なども大迫力だった。
エンニオモリコーネの音楽も良かった。
小粒だけど素晴らしい戦争映画でした。
面白かった!
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