iceblue

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのiceblueのレビュー・感想・評価

4.3
物言わぬ主人公。想いがあるからとどまっている。
長い長い‘間’に慣れてくると時間の観念が歪み、死者と同じまなざしを体感するようになる。せつなくも生者とは決定的に違う観念。
あの家、あの場所への心残り。永遠とも思える孤独。汚れていくシーツ…
メモに書かれた言葉を想像する。
 
…92分の長いこと!寝そうになっている人もチラホラ。台詞があまりに少なくて、行間を解釈で埋めようとしてしまう。身近に亡くなった人がいると腑におちることもあるのでは。こうだったらいいなと願っている自分がいる。今まで感じたことないような不思議な映画体験。
 
さざ波すら立っていない静かな池の水面をじっと眺めている時に感じる、時が止まったようなそら恐ろしいような…あんな気分を思い出す。ひんやりとして、後からじわじわくる映画。
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