人間の作ったものは小説も音楽もみんなそのうち忘れ去られ意味がない・・
映画の中でこう語る第九のおじさんへのアンチテーゼの映画と思った。
妻Mが家に残したメモ。最終的にそこに愛の言葉があろうとなかろうとどちらでもいいのだろうと思う。
結果からのパースペクティブで見れば、メモが存在したことに、またたどり着くまでの過程全てに意味があると。
あっけなくも一瞬でそれらが救われるような終わり方は最高の余韻が残る。
主題歌について:
劇中で音楽家である夫Cが作った曲として２度流れる『I Get Overwhelmed』。
歌詞中の”you"が指し示す対象が1度目と2度目で変わって聞こえるのが面白い。aloneなのは残された方だけではないのね。。
もともとこの映画のために作られた曲ではないそうだけど、映画で使われていない部分の歌詞含め、夫Cが未来の自分へ宛てたような内容に鳥肌がたった。
深く心に残る映画。
