さわら

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのさわらのレビュー・感想・評価

5.0
家(部屋)が好きです。バクシーシ山下『東京漂流 あなたのお部屋で犯らせてもらえませんか?』もテレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』も大好物。ホラーだけれども、中村義洋『残穢 住んではいけない部屋』も時々見返したくなる。部屋には不思議な魔力がある。

家にまつわる映画ということだけで、もう最高オブ最高なんですが、さらに「失ったものとどう向き合うか」というテーマを垣間見せる。
気丈に振る舞う人間が次の瞬間に死に顔になるところ、すごく悲しかった。思うにそれは死と向き合うものの定めであり、失うものが恋人であれ家族であれ、その運命からは逃れられない。事実、観ながら去年亡くなったじいちゃんを思い出してて、ずっと泣いていた。

今から帰省する。例年と異なり、少し実家が好きになりそうだ。映画の内容も、この大晦日にこの映画を観れた奇跡も、きっと夢うつつぐらいがちょうどいいんだ。