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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのmのレビュー・感想・評価

4.9
人は何故表現しモノを作るのか、亡くなった人の想いはどこへゆくのか、柄にもなくそんな事を考えて感慨に耽ってしまった。幽霊と一緒に入り乱れ過ぎ去っていく悠久の時間を体感していく、どうする事もできずに人々が目の前を過ぎ去っていく、この言葉にできない感覚。

遺されたルーニー・マーラが座り込んでパイを食べるのをじっと見つめるあの長い長い時間、幽霊が隠された手紙を読もうとポリポリと壁を掻くあの仕草に、忘れ難い哀しみが宿っていた。ただのアート系ではない、実感のこもった作品。

映像も素晴らしく、丸みを帯びたスタンダードサイズの一風変わった画角も作品に完璧に合っている。
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