haru

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのharuのレビュー・感想・評価

4.0
観てる間も思い出してる間も、胸の奥がきゅーっと締めつけられる映画だった。

喪失感の演出がすごく好き。あんな風に夢中で何かを食べたことが、たしかに自分にもあって、その時の感情と観ている辛さが重なって、序盤から胸が苦しくてたまらない。
カット一つ一つも長く、過剰な音楽もなくて、とても丁寧な映画という印象。でも、時間の経過につれて、だんだん短くなっていく。その膨大な時間の経過をゆるやかに見せる見せ方も好き。かなしいのになんだか浄化されてくような気持ちがした。

死ぬときは1人がいいと思う反面、大事なたった1人のひとの、心の片隅にある思い出の中で生きていけたら、幸せかもしれない。
自分の大好きな家や住処を抱きしめられたらいいのにな。
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