こぶた

羅生門のこぶたのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.0
面白かった〜〜〜〜〜〜
恥ずかしながら黒澤作品初鑑賞でしたが、俳優たちの演技の凄みに圧倒されました
三船敏郎凄過ぎでしょ…色素が薄いのか光に透けるような瞳に、獣のような荒くれ方、素晴らしいですね…
ヒロインの京マチ子も神秘的な美しさと迫力があり、ただ美しいだけでなく素晴らしいです
白黒映画ならではのコントラストが美しく、漫画のように絵画的なシーンが次々出てきて感動しました

特に最後の殺し合いのシーンなどは本当に凄い、実際人間が生きるか死ぬかの殺し合いしたら、やはり最初のシーンのようにかっこよくはないんだろうな…と感じました
美化されがちですが、人間が殺し合うのなんてこれくらい面子のためで、みっともない場合がほとんどなのかもな…などと妙にしんみりした気持ちになりました

上述したシーン含めこの映画の中には人間のみっともなさが余すことなく描かれていますが、最後は絶望せずに済むハッピーエンド、救いがあります
こういう人間の業を描いた作品が昨今の情勢もあり余計に身に沁みますね
私が生まれるよりずっと前に日本でこのような作品が作られていたことが嬉しいです
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