TOT

オン・ザ・ミルキー・ロードのTOTのレビュー・感想・評価

3.6
クストリッツァらしいラブストーリー。
音楽や踊り、動物の躍動、火薬と銃声など監督作品を象徴するモチーフの数々が時折パワフルながら、奇蹟の暗喩や寓話的な曖昧さが物語を弱め、少し寂しい余韻が残った。
初の自作自演だけど、そのせいで手綱が弱まったようなミスキャスト感否めず、クストリッツァただモニカ様にキスしたかっただけじゃん!しかもモニカ様より動物とのキスシーンの方が多いし印象強いじゃん!!
2人よりもミレナ役スロボダ・ミチャロヴィッチと動物たちが輝いてたな。
モニカ様は「花嫁」で名前が無く、徹頭徹尾寓話的な存在だけど、動物にはほぼ名前があるという。
人も動物も同じ場所、戦火の中で生きる命として描くクストリッツァ。
だからこその終盤の悲しみと祈り。
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